PROTEIN Laboratory

プロテインを選ぶ

海外製品も手軽に入手できる現在、国内外のブランドから様々な種類のプロテインが市場に出回っています。

選択肢が多いのは嬉しいことではありますが、特に初めてだとどれを買えば良いのか迷ってしまいます。

選ぶ時のポイント

他のページでも書いていますが、自分の目的に合ったプロテインを選ぶことが大切です。それにはプロテインについて知識が必要です。

各種プロテインの特徴や、添加された成分の効果などについて知っていると、候補はある程度絞られてきます。あとはコストとフレーバーの好みの問題です。

フレーバーは大切です。もちろん、余計な添加物や甘味料が嫌いでプレーンを選ぶストイックな人もいます。しかし、基本的には毎日飲むものなので、プレーンが苦手ならば嫌々飲むよりも自分の好きなフレーバーを美味しく飲む方がいいと思います。

フレーバーは個人の好みなので、実際に買って飲んでみるしかありません。多少割高にはなりますが小さいサイズを買ってみたり、お試しサイズの製品を出しているところもあるので利用して自分好みのフレーバーを探してみましょう。

タンパク質の含有率が高いほど良いプロテインというわけではありません。ウェイトゲイナーなどは炭水化物やその他栄養素を配合しているものが多いので、タンパク質含有率は低くなってしまいます。

タンパク質の含有率だけではなく、成分内容も吟味してください。

プロテインを選ぶ

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳が原料のプロテインです。ヨーグルトに透明の上澄み液ができますが、これをホエイ=乳清といいます。

市場に最も多く出回っているのがホエイプロテインです。

消化吸収が早いので、トレーニング直後など迅速なタンパク質の補給が求められる時にはホエイプロテインが適しています。

筋量アップ、筋力アップ、トレーニングで強い体にしたい方はホエイプロテインが最適です。筋トレやウェイトリフティングなどのパワー系の種目だけでなく、格闘技やコンタクトスポーツ、球技系や持久系スポーツまで幅広いジャンルのアスリートに使われています。

ホエイプロテインは製法ごとに3種類あります。

WPC

Whey Protein Concentrateの略で、ホエイプロテインの多くはこのWPCです。

乳清のビタミンやミネラルを多く残すことができますが、乳糖が含まれるため、牛乳を飲んでお腹がゴロゴロする乳糖不耐性の方は、同様の症状が出る可能性があります。

WPI

Whey Protein Isolateの略で、WPCをさらに精製して乳糖などをできるだけ排除し、タンパク質含有率を90%以上まで高めたものです。ただし、ビタミンやミネラルなどその他栄養素もほぼ排除されてしまいます。

牛乳を飲むとお腹を壊してしまう乳糖不耐性の人は、このWPIを選ぶようにしましょう。価格はWPCよりも高くなります。

WPH

Whey Protein Hydrolysateの略で、加水分解ペプチドとも表記されます。

WPCをペプチド(アミノ酸が繋がった状態)に分解したもので、そのため消化吸収速度が抜群に早くなります。価格は三種類中最も高くなります。

ソイプロテイン

大豆からタンパク質を抽出したソイプロテインは、植物性タンパク質を効率的に摂取できます。

ホエイプロテインよりも消化吸収が遅く、腹持ちが良いので就寝前や減量中の方に適しています。逆に、トレーニングをして体を大きくしたい場合は、ホエイプロテインの方が効果的でしょう。トレーニング直後はホエイプロテインを飲み、就寝前にソイプロテインまたはカゼインプロテインと使い分ける人もいます。

女性ホルモンと似た働きのイソフラボンを含むので、女性にもおすすめです。

ホエイよりも少し粉っぽく、シェイクしてもダマになりやすいです。プレーンはホエイより飲みづらく感じると思います。価格はホエイよりも安いです。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインはホエイプロテインと同じく牛乳から作られるプロテインですが、消化吸収がかなり遅いのが特徴です。

ホエイプロテインが消化されるまでに1~2時間アミノ酸を放出するのに対し、カゼインプロテインは6~7時間も放出します。

就寝中は栄養が入ってこないため、就寝前にカゼインプロテインを飲むことで、血中のアミノ酸濃度を長時間高く保つことができます。

つまりカゼイン・プロテインは就寝前のプロテインとして最適なので、ナイトタイム・プロテインと呼ばれたりします。腹持ちも良いので食間の摂取にも適しています。

ミルクプロテイン

牛乳の成分を濃縮し、乳糖と脂質を取り除いてパウダーにしたものです。ホエイプロテインやカゼインプロテインと混同されやすいですが、ミルクプロテインはホエイとカゼインの両方を含みます。

国内製品ではあまり見かけませんが、海外製品ではブレンドプロテインに含まれていることもあります。

エッグプロテイン

卵白に含まれるアルブミンを原料としたプロテインです。消化、吸収が早く脂質が少ないので優れたタンパク源となりますが、コスト面でホエイより高くなります。

アレルギーなどの問題で牛乳が原料のプロテインが飲めない人には代替えとしておすすめですが、国内製品ではほとんど見かけません。海外製品でも単品のエッグプロテインは少なく、ブレンドプロテインに含まれることが多いようです。

ビーフプロテイン

牛肉を原料としたプロテインです。現在のところビーフプロテイン単体、ブレンドプロテインともにあまり数はありません。現在、ビーフプロテインを作っているブランドはカルニボアくらいでしょう。

ビーフプロテインは筋力、筋量アップに効果的なクレアチンを多量に含みます。

ウェイトゲイナー

ウェイト・ゲイナーは体重増加、筋量アップを目的としたもので、プロテインに炭水化物(糖質)を配合した物です。少食だけど体を大きくしたいという人は結構いると思いますが、ウェイト・ゲイナーを飲むことで摂取カロリーを増やすことができます。

海外製品の場合はカロリーがかなり高いものが多いので、量を調整する必要はあると思います。

MRPと混同されやすいのですが、ウェイト・ゲイナーはあくまでもプロテインをベースに炭水化物(糖質)を配合した物ですからタンパク質の含有量がMRPよりは高いです。MRPは食事の代わりということですから、タンパク質、脂質、糖質がバランス良く配合され、ビタミンやミネラルなど必要な栄養素が添加されています。

MRP

ミールリプレイスメントパウダーの略で、代替食という意味です。食事の代わりということですから基本的にはタンパク質、脂質、糖質がバランス良く配合されているため、プロテインのようにタンパク質の割合が高いというわけではありません。

体重を増やしたい、体を大きくしたいという方はMRPをこまめに摂り、逆にダイエットの場合は3食のうちの1食をMRPにするというふうにウェイトアップ、ウェイトダウンどちらにも使えるのが特徴です。